オール電化って何?

オール電化住宅とは、簡単に言うと台所の火元やお湯の熱源を全て電気でまかなう=ガスや灯油を利用しない世帯の事です(ファンヒーターやストーブの灯油、カセットコンロなどのガス缶は除きます)。 熱源から直接火が発生しないので従来の設備と比べ火災の心配が少なく、小さなお子様のいるご家族や、特に高齢の方だけのお住いにも安心してご利用頂けるのが大きな特徴です。 また、火を使わない=空気を汚さずCO2の削減にも効果があり、安全性,経済面の他にも環境への配慮の点で注目されています。
なぜオール電化にすると安くなる?
オール電化にすると光熱費が安くなる一番の理由は、ガスや灯油など、それまで主な熱源として利用していた燃料の料金が削減できるからです。 例えば、給湯にガスボイラーを、ストーブに灯油を使用していた世帯がオール電化リフォーム工事を行った場合の光熱費の変化の予測を図にしてみました(既存の電気の契約を従量電灯A、灯油の使用量は変化がないものとします)。

オール電化にあたり、まずガスを撤去しますので、ガス代がすべて不要になります。 ほとんどの熱源が電気になるので電気代が増えるのでは?と思われがちですが、工事に際して電化住宅に適した電気契約に変更するため、夜の11時から翌朝8時までの間、日中の電気代のおよそ3分の1程度になる深夜料金が適用されるようになります。 電気温水器やエコキュートはその深夜料金を利用してお湯を沸かしますので、ガスや灯油の場合と比べると、給湯にかかる光熱費はずっとお得になります。特にエコキュートは家庭用エアコン程度の電気しか消費しないので、1ヶ月あたりの湯沸しにかかる電気代はおよそ1,200~1,500円程度になります。 この深夜料金は給湯器だけでなく家全体の電気の使用に適用されますので、家電の予約機能などを利用して夜間に多く電気を使用するようにすれば、もっと電気代を抑えることが出来ます。 電気の契約の種類についてはこちらをご覧下さい。
中電の契約の種類
中国電力の一般的な電気の契約は、主に以下の4種類に分けられます。 各項目に記載されている料金は、特記の無いものは1kwh(電気の使用量の単位です。家の外にあるメーター器の数字がこれにあたります)あたりの価格です。
1.スマートコース

最低料金(最初の15kwhまで) | 223円23銭 |
15kwh超過~120kwhまで | 20円40銭 |
120kwh超過~300kwhまで | 26円96銭 |
300kwh超過~ | 29円04銭 |
最も一般的な電気契約です。 時間帯による電気料金の区別が無く、電気の使用量によって電気料金の単価が変わるのが特徴で、夜間より昼間に多く電気を使用される世帯や、あまり電気の使用量が多くない世帯に向いています。
2.シンプルコース

最低月額料金 | 1,620円00銭 |
電力量料金(1kwh) | 25円31銭 |
基本料金がなく、電力量料金の単価を一体化したシンプルなコースです。 ご家族が多いご家庭や、昼間は家にいることが多いお客様など、電気のご使用量が月平均400kWhを超えるお客様におすすめです。
3.ナイトホリデーコース
最低月額料金 | 1契約 | 1,620円00銭 | |
使用料金 | デイタイム | 夏季 | 40円21銭 |
その他季 | 36円53銭 | ||
ナイトタイム | 17円87銭 | ||
ホリデータイム | 17円87銭 |
夜間だけでなく休日も割安なプランです。 夜間や休日に電気をよく使う家庭におすすめのコースになっています。
4.電化styleコース
基本料金 | ~10kWhまで(1契約あたり) | 1,620円00銭 | |
10kWh超過~(1kWhあたり) | 399円60銭 | ||
使用料金 | デイタイム | 夏季 | 32円08銭 |
その他季 | 30円06銭 | ||
ナイトタイム | 14円60銭 | ||
ホリデータイム | 14円60銭 |
電化住宅のお客様におすすめです。また、電気給湯機等をご使用で電気のご使用量が比較的多いお客様(月平均ご使用電力量400kWh超過)にもおすすめです。ナイトホリデーコースと同様に、電気を使用する時間帯を工夫して、夜間・休日にご利用いただくほど電気料金がお得になります。
※この契約は温水器やエコキュート、蓄熱暖房器などの夜間蓄熱式機器を設置された世帯でないとご加入いただけません。

リフォームの場合はどんな工事が必要なの?
オール電化リフォームの場合、どの程度の工事が必要になってくるかはお住いの状況や条件によって変わりますので、ここでは一般的な例を挙げて簡単に説明させて頂きます。
施工前

リフォーム前の状況です。 中国電力の電柱から建物に引き込まれた電線が、メーター器を通じて屋内の分電盤(ブレーカー類)に入り、そこから電灯やコンセントに分岐しています。 世帯によってはメーター器と分電盤の間に開閉器箱(大きなブレーカーを収めた箱)が付いている場合もあります。
施工後

リフォーム後の状況です。オール電化をする際は、大きく分けて5ヶ所で電気工事を行います。
①引込線
電柱からお住いに電気を供給している電線です。 オール電化にすると電気設備の容量が増えますので、既存の引込電線の太さが基準に満たない場合は張替え工事を行います。 ※引込線は中国電力の所有物ですので、この電線の張替え工事分の費用は中国電力が負担します。
②メーター器,開閉器箱
オール電化では電気の使用量を時間帯ごとに測定しますので、メーター器も2時間帯または3時間帯ごとの測定が出来るデジタルタイプに取替えになります。 開閉器箱はブレーカー類を収めたプラスチック製の箱で、既存の分電盤の容量が少ない場合や、IHや温水器などの負荷まで分電盤を経由せずに直接配線をする場合に取り付けます。 また、前項の引込線は中国電力の所有ですが、これが建物側に取り付けられている場所からメーター器まで、またメーター器から先の電線はお客様の所有物です。引込線と同じく張替え工事を行う場合、こちらはお客様にご負担を頂きます。
③分電盤
屋内でブレーカー類をまとめている場所です。図のように屋外に開閉器箱を取り付ける場合などは手を加えませんが、既存のままでも十分な容量がある場合は、この分電盤からIHなどの負荷まで配線工事を行います。
④IHクッキングヒーター電源
IHクッキングヒーターに電源を供給するための配線,コンセント取り付けを行います。 IHクッキングヒーターは通常の家電製品と比べ使用する電力量が大きいので、一般的なコンセントは使用できないためです。 既存のガスレンジは撤去します。
⑤温水器(エコキュート)電源
電気温水器、またはエコキュートに電源を供給するための配線工事を行います。 既存の給湯設備にリモコンが付属していない場合、ここから台所と浴室にそれぞれ1ヶ所ずつリモコンの配線,取付工事も行います(給湯専用タイプをご使用の場合は台所のみとなります)。 また、温水器またはエコキュートの給湯方法がフルオート及びセミオートの場合、ここから浴槽まで新規の水道配管を行います。 既存の給湯器は撤去します。
実際の工事内容はお住いの状況によって異なります。 お見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせ下さい!