- エコキュートの特徴
- エコキュートの仕組み
- 給湯タイプの違い
エコキュートの特徴

写真はダイキン工業(株)製です
エコキュートは電気温水器と同様にタンクに溜めたお湯をお得な深夜電力(日中の約3分の1)で沸き上げる給湯器ですが、電気で加熱するヒーターではなく、周囲の空気から吸収した熱を利用しています。
電気温水器と同じくらいの大きさの貯湯タンクと、エアコンの室外機のようなヒートポンプユニットを組み合わせて使用するようになっていて、貯湯タンクから循環させた水をヒートポンプユニット内の熱交換器で加熱してお湯を作ります。発熱の仕組みはエアコンとほとんど同じですが、熱を伝える役割をする冷媒にオゾン層破壊の原因であるフロンガスではなく、より加熱能力に優れたCO2(二酸化炭素)を使用しているので、環境にやさしく省エネの効果も抜群です。
本体価格は電気温水器よりお高めですが、使用する電気の量が少なくコストパフォーマンスに優れ、1ヶ月あたり1,200~1,500円程度の電気代でお湯を沸かせます。
エコキュートの仕組み

電気を利用した給湯器というと電気温水器のように電気ヒーターで直接加熱するイメージがありますが、エコキュートでは空気中の熱エネルギーを利用してお湯を沸かしています。
空気中には季節や気温に関係なく熱エネルギーが存在しています。エコキュートはまずその熱エネルギーをヒートポンプユニットに取り込み、内部にある熱交換器(空気用)で冷媒であるCO2にその熱を伝えます。
温められた冷媒はコンプレッサーで圧縮されることで更に高温になり、貯湯タンクから送られてくる水に熱交換器(水加熱用)でその熱を伝えて、お湯を作ります。
水に熱を奪われた冷媒は膨張弁で圧力を戻され、低温状態で再び空気用の熱交換器に入り、循環していきます。
貯湯タンク内では水とお湯が同時に存在しますが、水は下部に、お湯は上部に集まり、間に混合層が出来るので、混ざってお湯の温度が下がることはありません。
湯沸しは深夜に行う以外にも、日中お湯が不足した際に手動で沸き増し運転を行うことができます。
給湯タイプの違い
電気温水器,エコキュートには、次の3つの給湯方式があります。
フルオートタイプ
ボタンひとつですべておまかせの全自動タイプです。
台所または浴室リモコンの「ふろ自動」ボタンをひと押しするだけで、
- 浴槽のお湯はり開始→設定湯量で自動でストップ
- お湯が冷めないよう、常に設定温度でキープ
- お湯が減ったら自動で足し湯
などの運転をすべて自動で行います。
※手動で追い焚きや高温たし湯などの操作もできます。
※リフォームの場合、浴槽に循環アダプターを取り付ける等の加工を行う必要があります。
セミオートタイプ
浴槽のお湯はりをボタンひとつで行えるタイプです。
台所または浴室リモコンの「ふろ自動」ボタンを押すとお湯はりを開始し、設定の湯量になると自動で停止します。
追い焚きやたし湯などの湯温の管理は手動になりますが、フルオートタイプに比べお手頃な本体価格で自動湯はり機能を利用できます。
※リフォームの場合、浴槽に循環アダプターを取り付ける等の加工を行う必要があります。
給湯専用タイプ
従来の給湯器と同じように、蛇口で浴槽のお湯はりを行うタイプです。
自動お湯はりなどの機能はありませんが、リフォームの場合、浴槽に循環アダプターを取り付ける必要がなく工事もお手軽になります。
設定量の出湯を確認するとブザーでお知らせする機種もあります。